好きな事、好きなだけ Vol.02「苦いもの」

好きな事、好きなだけ Vol.02「苦いもの」

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酒とタバコとコーヒーが好きだ。

ガキの頃憧れたカッコいい大人達は皆タバコを吸い、バーボンをロックで飲んでいた。当然コーヒーはブラック。
はっきり言って酒とタバコ、コーヒーは最初は苦い、煙い、不味いと感じた。

あれから何十年も経つうちに未だに両方とも嗜んでいる。 最近は酒もタバコもやらない大人が増えたと感じる。
コーヒーはカフェなんて禁煙当たり前の子供の飲むような甘い〇〇フラペチーノ…
それもそのはず、意味もなくおしゃぶりのように電子タバコを吸いながら安い缶チューハイを飲んでる大人など見ても、若い子達はカッコいいとは思わないはずだ…
それだけでなくスターバックスなんかでマックでも弄りながらとか…
いや、もちろんそれだけでは無いはずだが、どう見ても男を感じさせない輩が多いように思える。
ギラギラとしていないと言えば分かりやすいかな?

しかし、時代のニーズというものがあるのできっと女子もそんな男を求めていないのかもしれない。
こんな風に書くと時代錯誤も甚だしいと思われるかもしれないが、大人の男とは少年のような笑顔と心を持ち、且つキチンと女性をリードしていくのがカッコいいとは思わないかな?
その大人の男をさらにギラギラと演出してくれるのが酒とタバコ、コーヒーのような気がした。僕は昔からタバコの銘柄も好きなバーボンも変える事なく愛用している。コーヒーも好きな豆を買い、ペーパーハンドドリップで淹れる。

拘り?なんて言ったらそうじゃない。いつの間にかそれがスタンダードになってしまったのだ。
沢山の選択肢が溢れているこの時代に、一つだけを選ぶ喜びと覚悟を楽しんでもらいたい。死ぬ間際までカッコ良くてギラギラしていた憧れの男達を全うしたいと願っている。
大丈夫、時代が過ぎて行ってもこの街には夜中までコーヒーや酒を飲みながらタバコが吸える店がある。それがまた結構、繁盛してるから。

生きづらい時代なんて思った事は無い。
やりもしないで嫌う事だけはせずに、興味があったら是非試して欲しい。時間をかけて好きになったものは決して離れ難い存在となってしまう、身体に悪いものだけが人間は美味いと感じてしまうものだ。

それが、きっと苦いものなのだ。癖になってしまっている。
愛したらとことん振り切って欲しい。

Writer's Profile

Text:太田幸弘(insta
香川県高松市西町でカスタム自転車屋を営む。好きな物、好きな事、好きな人との仕事について語ったインタビューなどをお届けします。
http://www.cakebikes.com/