好きな事、好きなだけ Vol.04「インタビュー:國澤直子さん」

好きな事、好きなだけ Vol.04「インタビュー:國澤直子さん」

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Profile:國澤直子さん

「WAN WAN CLUB」トリマー。
WAN WAN CLUB:高松市松島町2−5−5
TEL 087-834-0084

本日はいわゆる、トリマーという職業の方をご紹介いたします。彼女との出会いは僕が高松へ移住してきてすぐだったので、もう4年前になります。一人息子共々、当店のお客様であり大切な仲間です。彼女を知っていく中で、技術職であるということ、そしてその想いを話に聞いていたのでインタビューさせていただきました。

太田:本日はよろしくお願いします!
國澤:よろしくお願いします!

太田:早速ですが、國澤さんにとって仕事とはなんですか?
國澤:13年間お勤めしていたトリミングスクールを8年前退職する事になった時に気づいた事があって、私の恩師、スクールスタッフ、生徒達、トリミングに来て下さるお客様に退職のお話しを伝えた時、「もう教わる事ができない」「悲しい」「淋しい」「帰っておいで」と涙してくれる方もいました。私の思ってもいなかった皆様の反応に戸惑いましたが、たった13年間トリマーというお仕事をしてきたはずが、いつの間にか私の存在を大切に思ってくれていたのだと気付きました。それをきっかけに、私にとっての仕事とは自分の存在を証明して頂いている大切な居場所です。

太田:今の仕事は好きですか?
國澤:入り込んでしまう程大好きです。

太田:今の仕事との出会いを教えてください。
國澤:父が床屋さんなのですが、お店と自宅が繋がっていた為、よく出入りして父の仕事を眺めながら、技術が欲しいといつの間にか願うようになってました。それと同時に犬が大好きで当時はトリマーという職種があると知らなかったため出会ってはいなかったですが、小学生の時に何の根拠もなく勝手に犬の床屋さんになると決めました。

太田:仕事をしていて一番嬉しかった事はなんですか?
國澤:トリミングスクールに入学して1年目の四国trimming競技大会で1位を頂いて全国大会へのキップを獲得し、全国trimming競技大会で2位になれた時は今思いだしてもドキドキするほど嬉しかったです。

太田:逆に仕事をしていて一番辛かった事はなんですか?
國澤:とにかく上にあがりたくて毎年競技大会をトライしましたが、ずっと全国2位止まりはやはり悔しかったです。

太田:これからもこの仕事を続けていきたいと思いますか?
國澤:皆様が求めてくれる事に私がお応えさせて頂く事が、私からの皆様へのお礼感謝のお返しになってくれたらなと思っているので、この仕事を続けたいと思います。

太田:大切にしている人や事があれば教えてください。
國澤:毎日を何となく過ごすのが嫌なので、いつまでも何かに気づける事が出来る人でありたいという気持ちを大切にしています。

太田:最後に、自分たちより年齢が下の人達に仕事について伝えたい事があればどうぞ。
國澤:自分の感覚、気持ちを敏感に気付いて行動をしていく、その繰り返しが沢山の事柄に繋がっていくと私は思います。

太田:お忙しいところ貴重なお時間をありがとうございました!

仕事を自分の存在証明とおっしゃる方は結構いますが、やはりそれは技術面だけではなく、彼女の存在がきっと周りを明るく照らすことなのだと思います。そして技術面での向上心や探究心と、一番大切なのはやっぱり好奇心なのではないかと、彼女の屈託の無い笑顔を見ていて思いました。

Writer's Profile

Text:太田幸弘(insta
香川県高松市西町でカスタム自転車屋を営む。好きな物、好きな事、好きな人との仕事について語ったインタビューなどをお届けします。
http://www.cakebikes.com/