好きな事、好きなだけ Vol.05「インタビュー:兀塚浩史さん」

好きな事、好きなだけ Vol.05「インタビュー:兀塚浩史さん」

OTHERINTERVIEW

Profile:兀塚浩史(ハゲヅカヒロシ)さん

「ANNEXJAPAN」美容師
ANNEXJAPAN:高松市三条町608-1ゆめタウン高松1F
TEL 087-869-7600

太田:本日はよろしくお願いします!早速ですが、兀塚さんにとって仕事とはなんですか?
兀塚:自分の居場所を創ることです。

太田:今の仕事は好きですか?
兀塚:仕事とは恋愛している感じです。好きになったり嫌いになったり。こっちを向かすために必死だったり、スカしてみたり。複雑な関係性ですね。

太田:今の仕事との出会いを教えてください。
兀塚:髪を切る仕事の3代目なので、産まれたときから出会っています。

太田:仕事をしていて一番嬉しかった事はなんですか?
兀塚:奥さんの死化粧ですね。奥さんを綺麗にして送り出すことができたことは、今の仕事をしていないとできなかったかもしれないです。ただ、同時に仕事をしていて一番辛かった出来事でもあります。嬉しいことと辛いことは表裏一体だとその時気付かされましたね。それまでの嬉しいことと辛いことの概念がすべてかわりました。

太田:これからもこの仕事を続けていきたいと思いますか?
兀塚:今は続けるとしか思っていませんが、3日後に何を考えるかはわからないです(笑)。

太田:大切にしている人や事があれば教えてください。
兀塚:1番は自分を大切にしています。そうでないと周りを大切にはできないと思うから。あとは遺伝子を分けた子供たちですかね?

太田:最後に、自分たちより年齢が下の人達に仕事について伝えたい事があればどうぞ。
兀塚:仕事って、底辺から一発逆転を狙えるものなんだと思っています。誰も綺麗なレールは引いてくれない。しっかりと自分を見据えて、好きをマネタイズするために目の前の課題をクリアしていく。毎日せっせと。そして未来のために着実に爪を研ぐ。一発逆転のために。それができる最高の仕事に出会えていますか?
美容師はそれが狙える仕事です。「キク、ミル、カンジル」これはすべての仕事に通じる合言葉。五感をフル活動して、パンクな人生おくらないと! クリエイティブ=パンク(新しい時代へのきりくち、反抗、希望)だと思います。

太田:お忙しいところ貴重なお時間をありがとうございました!

兀塚さんとは、亡くなった奥様共々、僕の店を通して知り合いました、最初、お友達のお店や移転祝いを作らせてもらうところから始まり、それから月日が経ち、奥様が亡くなった後に、奥様が生前作りたがっていたマネークリップを作りに来てくれたのが始まりで、その後も自転車を作らせていただいたり、プライベートでも飲みに行ったりしてきました。
彼のように、好きだなぁと思った人を応援したり、祝ったり、奥様が亡くなられた後も、悲しみを乗り越えて、仕事やプライベート含めて、誰かを応援するというスタイルがとても好きで、自分がもし同じ立場ならこんな風にニコニコしながら誰かを笑顔にしたいなんて思えるだろうか? その彼の根本とは、今でも支えているものは何なのか?
そんなところに興味を持ち、お互いに自転車を通じて仲良くさせていただいてます。大人になってからの友人というのは何年も付き合ってみないと理解できないところもあったりしますが、彼に関しては一瞬でした。感覚が似通っているのだと。子を持つ親父として。一人の男として。見習うべきところが多く、彼を知りたい。そんなところから【仕事】という切り口でインタビューしたところ、やはり支えていたのは【好きな仕事】をしているというところだったと改めて感じました。

Writer's Profile

Text:太田幸弘(insta
香川県高松市西町でカスタム自転車屋を営む。好きな物、好きな事、好きな人との仕事について語ったインタビューなどをお届けします。
http://www.cakebikes.com/