好きな事、好きなだけ Vol.07「インタビュー:森 翔平さん」

好きな事、好きなだけ Vol.07「インタビュー:森 翔平さん」

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Profile:森 翔平さん

厨(くりや)
767-0013 香川県三豊市高瀬下麻679-10
TEL 0875-23-7925

本日は三豊市高瀬で居酒屋を営む、森 翔平さんにお話を伺いました。

太田:あなたにとって仕事とはなんですか?
森:言われた事をするので無く、何を求められているかを考えて行動する。言われた事をするのは『作業』、その作業に自分の考えを加えると『仕事』になると思ってやってます。

太田:今の仕事は好きですか?
森:はい!好きです!この仕事しかした事がないんで他の仕事はわかりませんが(笑)。

太田:今の仕事との出会いを教えてください。
森:母方の伯父が飲食業をやっていて。小さい頃、両親が共働きだったんで母方の祖母に面倒を見て貰ってたんですけど、その時に良く伯父の店に遊びに行っていて、伯父の魚を捌く姿や煮物を炊いてる姿とかを見ながら遊び場として過ごしていたのが出会いです。

クラフトビール

太田:今の仕事をしていて一番嬉しかった事はなんですか?
森:一番は自分の店を持てて、お客様が来てくれる事ですね。そして何より、夫婦で始めた店に、現在働いてくれている自慢のスタッフ達が集まってくれた事です。

太田:今の仕事で一番辛かったこと、または悔しかった事はなんですか?
森:うーん…。両親が共働きだったんで、母方の祖父母や父方の祖父に面倒を見て貰ってたんですけど。悔しいと言うか後悔は、僕の店で祖父母に料理を振る舞え無かった事ですね。
あと、僕が料理を始めたキッカケになった伯父と、、もう、みんな亡くなっていて。もし、もう少し早く独立していればと思うと悔しい気持ちはありますし、早く料理が出来る様になっていたら、と今でも思います。。

太田:これからもこの仕事を続けていきたいと思いますか?
森:はい!この仕事しかした事がないんで、他の仕事をしてる自分を想像出来ないですね!

森さん

太田:あなたが大切にしている人や事があれば教えてください。
森:修行時代に料理長に言われた「料理とは、理を料る(ことわりをはかる)事。自分の感覚だけじゃ無く明確な理由を持って作る。自分の想いを込めろ。」という言葉は今でも大事にしてます。
大切にしてる人は、僕の店に関わる全ての人です!!家族は勿論、働いてるスタッフ達、来てくれるお客様、業者の方達、店舗近隣の住人の方々。今、僕が商売を出来ているのは、この人達のおかげなんで、感謝しか無いですね!!

太田:自分たちより年齢が下の人達に仕事について伝えたい事があればどうぞ。
森:正直言ってしんどい職種です(笑)。朝から晩までずっとだし、給料も若い時は安いし。でも、自分が作った料理を美味しいと言って食べてくれるお客様の顔を見た瞬間や、「ご馳走様!美味しかった!また来るな!」って言われた瞬間、この時の為に僕らは必死にやってるんだと思います!この瞬間出会えたら、絶対、やめられないと思います!僕は、そうなんで!!

太田:お忙しいところ貴重なお時間をありがとうございました!

初めて彼の店に訪れた時、愛想の良いマスターと言うより職人という印象が強かった、俺なんかとは違って店主の拘りが店内中に溢れている、料理の味、値段設定は言うまでもなくバッチリで盛り付けの鮮やかさ、そしてテーブルを見ながら料理を出すタイミングも絶妙なのである。
簡単に彼を言葉で表すと[実直]と言えば分かり易いと思う。それは、彼の店への愛情、家族や仲間に対する心遣い、スタッフへの対応と笑顔を見ればすぐに理解できると思う。何よりも【好き】が溢れている。
現在の情勢から考えて、決して飲食店は楽とは言えないどころか苦境に立たされていると思うが、彼の周りの仲間も知っているが皆楽しく毎日を笑顔で過ごしていこうという表情をしている。
※写真は彼の仲間のリョウヘイから頂いたものです。

Writer's Profile

Text:太田幸弘(insta
香川県高松市西町でカスタム自転車屋を営む。好きな物、好きな事、好きな人との仕事について語ったインタビューなどをお届けします。
http://www.cakebikes.com/